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  • sakura-tokyo

#3 箱の中のおかしな面々

業界の内幕をさらけ出すこのブログ

今回も深いところを抉り出してゆきます。


四半世紀以上昔の話です。

僕は実は昔ホテルマンなんかやってまして

客室係りから始まってベルボーイ、フロント、宿泊予約まで

おおよそ10年くらいかな、ホテル業界で飯を食っていました。


上記職場は全て違うホテルです。

系列とか関係なく別会社

雇う方の身になってみると迷惑な話しですが、元々賢いほうではないので失敗して痛い目を見ないと身につかない。次のところを体験して初めて前の職場のいいところ、考えていてくれたところを知るアホな子でした。


頭は弱いが体力だけはあったので、上記の仕事をしながら内緒で配膳サービスに登録してアルバイトもしていました。

黒服に蝶タイして○○記念館で結婚式の配膳や、東京湾のクルーズ船でのパーティーとかやってました。上記とは別のホテルの宴会場でディナーショーとかも楽しかったな。

クルーズ船で外国の雑誌のパーティーだったかな?外国人のおねえちゃん達がバニーガールよりも過激な・・・キラキラ光ったスパンコールのハイレグパンツを履いて、バストトップには星型のシールだけしてステージで踊っている姿に見惚れながら、担当テーブルにワインを注いでいたらこぼしてしまって大失敗したこととかいい思い出です。

(めっちゃ怒られたけどw)


ホテル業界の取っ掛かりは客室係りです。

今は建て替えられて無くなってしまいましたが、都心の一等地に建っていた40階建てのホテルの客室部門を部分的に請け負っていた下請けの会社に入社したのが始まりでした。

本当はアルバイトで入ったつもりだったのですが、なぜか社員になっていてびっくりした記憶があります。


当時はフリーターという言葉には一定の価値がありました。

安定を犠牲にする代わりに自由(のような雰囲気w)を手に入れて未来を模索している。

wikiとか見るとバブルの崩壊は始まっていたようですが、回りはまだまだバブル真っ盛り。

未来に不安は・・・勿論ありましたが、なんとかなるさ~みたいな楽観的な考えを持っていられた時代でした。

「俺はフリーター」って堂々と言える時代でした。


おっさんの愚痴ですがw

僕なんかは当時バブルの恩恵なんて大して味わっていないのですが、確実にその雰囲気の中で生きていました。

当時を知る人が「バブルは怖いから現状維持でいいんだ」とか「身の丈に合った生活を」とか言うのを聞くとむかっ腹が立ちます。

自分たちだけいい思いしといて若い子たちには我慢させんのかよ!って

まあブラックで有名な業界にいる人間が言っても説得力ないですけどねw


ホテルの話に戻ります。

客室係では夜勤をメインにやっていました。

僕のホテルでの経験は宿泊予約を除いて全て夜勤です。

ホテルの宿泊部では通常の日勤と、チェックインが忙しくなる夕方に出勤して、翌朝のチェックアウトまで2日分を一回の出勤で働く夜勤があります。

どちらかというと宿泊するお客様へのサービスがメインになるのが夜勤です。


客室の日勤は部屋作りです。

主にパートで雇ったメイドさんと一緒に、幾つかのフロアー毎に担当を決めて部屋の清掃とベッドメイクをして部屋を完成させます。

夜勤の仕事は雑用係ですね

タオルが足りないから持ってきてくれとか、ランドリーの回収とか部屋の細々したもの全て、シューシャインなんかもやってました。

全部屋に新聞を手配するサービスがあり、それも各部屋毎に希望の新聞を手配していたので、それのリストを作成するのが一仕事でした。

客室総数は740室くらいだったかな?

稼働率も高く満室の日も多かったので、かなりの時間を費やしました。

カップルに人気のホテルだったので、本当かどうか僕には分からないですが、当時はクリスマスイブとか一年前から予約しないと取れないといわれる時代でした。

現在のコロナ禍の惨状を見ると本当に豊かな時代だったと思います。

業界の皆さん、なんとか挫けずに頑張ってください。


勿論オーダーがあればベッドメイクをしたり、満室時に夜中チェックアウトされる方がいた場合は部屋の掃除もします。

変わった例としては、昼間チェックアウトされた方から遺失物の問い合わせがあったのですが、どうやらご自身でゴミ箱に入れてしまったらしく保管していない・・・

そこでゴミ置き場に行って大量のゴミ袋の中から探し回った記憶があります。

(そんな記憶は1回や2回じゃありませんw)


モーニングコール(wake-up call)とか自動で部屋の電話を鳴らすのですが、たまに受話器を取らない方がいらっしゃいます。

ホテルの考え方として「頼まれたからには絶対に起こさなければならない」

例えば「もし商談の予定があった場合、寝坊したために破談になってしまうかもしれない」

と考え、直接部屋に伺って起こします。

客室係りやベルボーイが担当します。

チャイムを鳴らしても起きない場合はマスターキーで中に入って起こします。

中に入ると、実は起きていてびっくりして怒り出す方もいらっしゃいます。

全裸で寝ている方もいらっしゃいました。

その場合は毛布を掛けて体裁を整えてから起こします。

一番困るのはドアアームを掛けている場合です。

鍵を開けても入れないので巨大なペンチで切って浸入しますw

特殊部隊みたいですねw

そのドアアームの代金は請求されるので注意が必要ですよ!


最近はカードキーが主流になっているので事案は減っているとは思いますが、ドアをインロックしてしまい中に入れなくなってしまうこともあります。

マスターキーを持ってドアを開けに伺うのですが、おっちょこちょいな芸能人の方もかなりいらっしゃいました。名前を出しても問題なさそうな一例を出すと、トニー・カーチスさんのドアを開けたらとても感謝されて握手してもらったのもいい思い出です。


と、ここまで書いてふと気がつくと2000文字を軽く越えていました。

あんまり長くてもねw

さくっと読めるぐらいじゃないといけないと思うので、本当はこの客室係の同僚達のことを書きたかったのですが次回に回そうと思います。


如何でしょうか?

業界の裏事情は少し伝わったでしょうか?

あれ?

違うって?

こりゃまた失礼いたしました~


文責

桜栗英人

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